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~産業技術総合研究所 川畑史郎先生の~ ★ZoomによるWeb配信セミナー★

【量子未来社会のための
量子コンピュータと量子アニーリングマシン講座】

川畑史郎(かわばたしろう) 氏
  国立研究開発法人産業技術総合研究所 新原理コンピューティング研究センター 副研究センター長(工学博士)

 1995年 名古屋大学 工学研究科 結晶材料工学専攻 修士課程修了。
 1998年 大阪市立大学 工学研究科 応用物理学専攻 博士課程修了(工学博士)。
 1998年 通産省電子技術総合研究所 研究員。
 2001年 産業技術総合研究所 研究員。
 2017年 同 研究グループ長。
 2021年 同 副研究センター長。
  その間、オランダTwente大学、スウェーデンChalmers工科大学、フランスCNRS-CPT、フランスILL、フランスLPMMC、ロシアHSE等にて、客員研究員や客員教授を併任。

 2018年より、文科省光・量子飛躍フラッグシッププログラムQ-LEAPサブプログラムディレクタ(量子情報処理領域・人材育成プログラム領域)。
 2019年より、一般社団法人量子ICTフォーラム理事。
 2020年より、NEDO 高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発 量子関連コンピューティング技術 プロジェクトリーダー。
 2020年より、内閣府 ムーンショット型研究開発事業 目標6「2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現」 アドバイザー。
 2022年より、JSTさきがけ「物質と情報の量子協奏」アドバイザー。


『量子アニーリング入門:基礎から最先端まで』

 2023年10月26日(木)10:00-17:00
      … 51,700円(税込)/1名、62,700円(税込)/1口(3名まで)

量子アニーリングとは、量子揺らぎを制御することで組合せ最適化問題の近似解を求める手法です。2011年にカナダのベンチャー企業D-Wave Systems社が超伝導量子アニーリングマシンを商用化して以来、量子アニーリングマシンのハードウェアやビジネス利用に向けた研究開発が著しく進展してきました。それに対し、古典物理学の原理に基づいた古典アニーリングマシンハードウェアの開発が日立、富士通、東芝、NEC等で進められています。加えて、エンドユーザーが様々な量子及び古典アニーリングマシンにアクセスできるクラウドサービスもFixstars、AWS、Microsoft等から提供されるようになってきました。そのため、(20〜30年の長期的研究開発が必要な)量子コンピュータよりも早期に社会実装可能な量子技術として量子アニーリングに産業界から大きな期待が寄せられています。
 その一方で、「そもそも量子アニーリングは古典コンピュータや古典アニーリングに比べて理論的に高速なのか?」、「D-Waveの量子アニーリングマシンは量子性をどこまで使っているのか?」といった疑問や批判も出おり、これらは未解決問題となっています。また、古典シミュレーテッドアニーリングやその亜種に基づく古典アニーリングマシンを「量子コンピュータ」、「疑似量子コンピュータ」、「疑似量子アニーリングマシン」と記述している不正確な宣伝や記事も散見されます。本セミナーにおいては、量子及び古典アニーリングの基礎理論から最先端トピックス・ユースケース探索まで、非専門家向けに可能な限りわかりやすく正確に解説を行います。さらに、科学的エビデンスに基づいて、公正・中立な立場で、量子アニーリングの古典コンピュータ及び古典アニーリングに対する優位性の有無、問題点・限界、最適化問題ソルバとしての位置付けについても解説します。


『量子コンピュータ入門:基礎から最先端まで』

 2023年12月25日(月)10:00-17:00
      … 53,900円(税込)/1名、66,000円(税込)/1口(3名まで)

アメリカ政府は、量子国家イニシアチブ法を成立させ、量子コンピュータ等の量子技術開発に対して大規模投資を 2019 年より開始しました。一方、内閣府は、 2022 年に新たな量子戦略「量子未来社会ビジョン」を策定しました。また、産業界中心に量子技術の応用可能性を検討する「量子技術による新産業創出協議会 Q-STAR」が 2021 年に立ち上がりました。このように、最近量子コンピュータ業界は大きな転換期を迎えています。量子コンピュータとは、量子力学原理を情報処理 に積極的に利用したコンピュータのことです。量子コンピュータを用いると、因数分解、機械学習、量子化学計算等の特定の数学的問題を高速に解くことが可能となります。そのため、Google、Intel、IBM、Microsoft、Amazon、Alibabaといった国際的大企業や Rigetti Computing、 Ion Q、本源量子などのスタートアップが量子コン ピュータ開発やビジネス展開に向けた取り組みを行っています。しかしながら、誤り耐性機能を搭載した実用的大規模量子コンピュータを実現するためには、少なく とも 20〜30 年以上の長い時間が必要であると考えられています。
 本セミナーにおいては、量子コンピュータの基礎から最新研究開発動向まで非専門家向けに可能な限りわかりやすく解説を行います。また、量子超越性実証、ノイジーな中規模量子コンピュータ(NISQ)、量子誤り訂正技術、超伝導量子コンピュータ、中性原子量子コンピュータ、クライオ CMOS 集積回路、大型希釈冷凍機、量子ビット製造・実装技術などの 最先端トピックスに加えて、実用化に向けた技術課題、ビジネス展開の可能性についても紹介を行います。