入門ウェーブレット解析
:基礎から工学応用まで
S240729NW2
本セミナーは Zoomを使用いたします。
開催日時:2024年8月20日(火)10:30-16:00 (10:25受付開始)
受 講 料:お1人様受講の場合 53,900円[税込] / 1名
1口でお申込の場合 66,000円[税込] / 1口(3名まで受講可能)
<略歴>
2007年 東京電機大学大学院情報環境デザイン学専攻 修士課程 修了
2008年 トヨタ自動車株式会社
2012年 大島商船高等専門学校情報工学科 助教
2013年 広島市立大学大学院情報科学専攻 博士課程 修了(社会人院生)
2014年 東海大学理学部情報数理学科 講師
2018年 同准教授
2022年 神奈川大学工学部電気電子情報工学科 准教授
<受賞>
2019年 日本応用数理学会論文賞
<所属学会>
日本応用数理学会、電子情報通信学会、人工知能学会、日本数学会
信号の時間的な周波数の変化を捉える手法を時間周波数解析手法とよびます。本セミナーでは、時間
周波数解析手法であるウェーブレット解析の全体像を見通しよく概観することを目的とします。ウェー
ブレット変換には、連続ウェーブレット変換と離散ウェーブレット変換の2種類が存在します。連続ウェ
ーブレット変換はフーリエ解析における短時間フーリエ変換に類似する手法です。一方で、離散フーリ
エ変換がフーリエ変換の離散化版であることに対して、離散ウェーブレット変換は連続ウェーブレット
変換の単なる離散化に留まりません。離散ウェーブレット変換は信号処理におけるフィルタ処理によっ
て実現されますが、その構造はマルチレート信号処理のフィルタバンクと密接な関係があります。
本セミナーでは、初学者にもわかりやすいよう、まずは前半パートで連続ウェーブレット変換と離散
ウェーブレット変換の直感的な説明を行い、音声・画像処理への応用例を示すことで、ウェーブレット
解析の全体像を理解します。ベクトル空間やフーリエ解析についても一から簡単に説明を行うので、特
別な知識なしでも受講できるように配慮します。後半パートでは、やや発展的な内容を扱い、離散ウェ
ーブレット変換に関連する話題を掘り下げます。最後に、ウェーブレットの拡張ともいえるフレームの
概念について紹介し、具体例としてカーブレット変換などの2次元の時間周波数解析手法を紹介します。
1 フーリエ解析
1.1 準備
1.2 フーリエ級数
1.3 フーリエ変換
1.4 短時間フーリエ変換
1.5 不確定性原理
2 連続ウェーブレット変換
2.1 連続ウェーブレット変換と逆変換公式
2.2 時間周波数解析
2.3 過渡現象の解析
2.4 モーメントと正則性解析
3 離散ウェーブレット変換
3.1 近似関数とスケーリング関数
3.2 ハールのウェーブレット
3.3 多重解像度解析
3.4 分解・再構成アルゴリズム
3.5 音声・画像の信号圧縮とノイズ除去
3.6 その他の応用例
4 離散ウェーブレット変換とフィルタバンク
4.1 完全再構成フィルタバンク
4.2 直交ウェーブレット
4.3 ウェーブレット展開
4.4 双直交ウェーブレット
4.5 リフティングスキーム
5 フレーム
5.1 フレーム理論
5.2 並進フレーム
5.3 ガボールフレーム
5.4 ウェーブレットフレーム
5.5 カーブレット
5.6 シアーレット