S240527NW
Zoomを用いたオンラインセミナーです
開催日時:2024年7月10日(水) 13:00-17:00 (10:25受付開始)
受 講 料:お1人様受講の場合 51,700円[税込] / 1名
1口でお申込の場合 66,000円[税込] / 1口(3名まで受講可能)
<略歴、他>
大阪大学大学院工学研究科後期博士課程単位取得退学後、学術振興会奨励研究員、
姫路工業大学助手、准教授を経て、2004年兵庫県立大学大学院工学研究科教授。2年
前に定年退職。その間、米国プリンストン大学プラズマ物理研究所、ワシントン大学他訪問研
究員、九州大学、核融合科学研究所の客員教授、電気学会A部門副部門長、論文誌編
修長等を歴任、電気学会フェロー。長年の間、核融合炉の簡素化を目指したコンパクトトーラ
ス核融合研究に従事。また脱炭素化に向けたEVを含む電動化技術に関する講演執筆多数。
地球温暖化への対応として、世界は脱炭素化に向けて猛スピードで変化している。最近のEV
(電気自動車)市場の急拡大はエネルギー政策に大きな転換を促している。エネルギーと脱炭素
化の両課題を同時に解決するイノベーションが小型核融合(フュージョン)発電である。「夢の
エネルギー」である核融合発電への数千億円単位の巨額な投資資金をベースに40社以上の核融合
ベンチャー(スタートアップ)企業が約20年以内の実用炉の早期実現に向けて挑戦をしている。
本講演では、投資資金が多く注目度の高い欧米のベンチャー企業のもつ画期的なイノベーショ
ン技術と応用展開について分かり易く紹介する。
1.核融合(フュ-ジョン)エネルギーとは何か?
1-1. 脱炭素化時代の核融合エネルギー開発
1-2. 核融合発電のしくみ
1-3. 原子力(分裂炉)発電とどう違うのか?
1-4. 核融合開発はどこまで進んでいるのか?
1-5. 核融合反応を起こす高温プラズマとは何か?
1-6. 高温プラズマを磁場で閉じ込める方法
1-7. レーザーで核融合発電の方法
1-8. プラズマを高温、高密度かつ定常にする方法
2.核融合ベンチャーへの過熱する投資と支援
2-1. 今なぜ核融合発電が注目されているのか?
2-2. 核融合ベンチャーへの巨額の民間投資と波及効果
2-3. 核融合ベンチャーの支援活動状況
2-4. 欧米と日本の核融合ベンチャーの違い
3.小型で経済的な核融合炉に向けた技術課題と革新的アプローチ
3-1. イーター国際協力で進展するトカマク型核融合炉の技術課題とは何か?
3-2. 中心構造物のないコンパクトなプラズマ閉じ込め方式の利点
3-3. 磁化ターゲット核融合への新しいアプローチ
3-4. 常温超電導強磁場コイルの利用
3-5. 中性子フリーの魅力的な核融合反応の利用と新エネルギー回収法
4.核融合ベンチャーのイノベーション技術
4-1. 常温超電導コイルによるトカマクの強磁場化技術と小型化
-Commonwealth Fusion Systems(米国)、Tokamak Energy(英国)-
4-2. 中性粒子ビーム入射でFRC(反転磁場配位プラズマ)の加熱と定常化技術
-Tri Alpha Energy Technologies(米国)-
4-3. プラズモイド(FRC)の加速、衝突合体と急速磁気圧縮と誘導型エネルギー回収技術
-Helion Energy(米国)-
4-4. 磁化プラズマガンを用いたコンパクトトーラスの衝突合体圧縮技術
-General Fusion(カナダ)-
4-5. シアフロー安定化Zピンチで超高密度・高温プラズマ生成技術
-Zap Energy(米国)-
4-6. 液体金属用いた遮蔽、エネルギー回収と燃料増殖の炉工学技術
-General Fusion(カナダ)、Zap Energy(米国)、First Light Fusion社(英国)-
5.核融合イノベーション技術の応用
5-1. 高電圧大電流のパルスパワー装置
5-2. 宇宙推進機
5-3. 高温超電導モータによる電動化航空機
6.まとめと今後の課題