講 師 |
佐々木章雄 氏 周辺視目視検査研究所
<略歴>
1970年、日本IBM 藤沢工場入社以来、一貫してIE業務に従事。2003年にHDD事業部が日立に売却後、一時早期定年退職し、中国企業でIEの指導をした後、
㈱日立グローバルストレージテクノロジーズの海外量産工場にて生産性向上の指導。1998年には特に専門とする動作分析を基礎とし検査作業の分析と機能展開により「周辺視目視検査法」を作った。
㈱日立グローバルストレージテクノロジーズの海外工場の指導の他に「周辺視目視検査法」の共同研究を行うかたわら「周辺視目視検査法」のセミナーやコンサルタント活動。
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受講対象・レベル |
外観検査の担当者、管理者 / 製造・技術・調達・品質管理部門の監督者、指導者、マネジメント担当者
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習得できる知識 |
周辺視目視検査法の基礎
周辺視目視検査法の導入の手順、ポイント
検査を効率化するための光源の選定のポイント
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趣 旨 |
外観目視検査の一般的なイメージは「集中力」、「不良探し」であり、とにかくよく見ることが求められています。実は、これこそが見逃しが無くならない大きな要因です。その訳は、「集中力」が短時間しか持たないからです。それではベテラン検査員はどうしているかというと、「良品の確認」と「リズム」で検査をしています。
従来の検査では「よく見る」ことが指導されていましたが、ベテラン検査員の機能分析の結果、周辺視、瞬間視、衝撃性眼球運動という視覚システムを活用しています。これらの前提条件とリズムによって生産性は倍になり、さらに光源の種類や強さを最適化することで検査での見逃しが大幅に削減できます。
本セミナーでは、この「周辺視目視検査法」を理解していただけるように解説します。日ごろ見逃しや長時間かかる検査員の育成でお悩みの検査の指導者や管理者、マネジメントされている方々に聞いていただきたい構成となっています。
業務ご多用中とは存じますが、ご参加賜りますようご案内申し上げます。
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講義項目 |
1 周辺視目視検査法の理解
1-1 従来の目視検査の問題点
1-2 大脳視覚システムの機能と限界の理解
1-3 従来方法から周辺視目視検査の変更点 中心視から周辺視へ
・凝視から瞬間視へ
・活動性眼球運動から衝撃性眼球運動へ
・欠点探しから良品の確認へ
2 周辺視目視検査法の導入方法
2-1 原理の正しい理解
・周辺視目視検査法は大脳視覚システムの疲労を軽減する
2-2 限度見本の作製
・脳内の正確なデータベースの作りこみ
・正確な見え方の訓練
2-3 スムースなハンドリング
・1日中作業をすることを考慮したリズミカルな動作の構築
2-4 正しい姿勢
・リズムが良いと疲労の少ない正しい姿勢になる
2-5 導入時の特徴
・リズムができていない時に特有の現象
3 見逃しの原因となる検査対象物と光源の関係
3-1 明るいほど見易いかどうか
・周辺の細胞は焦点の細胞より1000倍光に敏感
・明るすぎは肌荒れ、髪の痛みの原因
3-2 検査用途ごとの光源の種類と適用方法
・平行光、拡散光、透過光の正しい使い方で眼精疲労は大きく改善する
3-3 単純な見逃しに多い「明順応」と「暗順応」
・「明順応」と「暗順応」はどんな現象か
・危険な状況である「訓化」とはどんな現象か
4 形状ごとの検査方法
・平面、円筒、皿状、小物、原反、透明もの他
5 うまく行かない検査方法
5-1 光源…井桁状照明、面照明、多光源他
5-2 方法…多数個取り、平面のスキャン、手直ししながら、触覚検査他
5-3 リズム崩し…取り置きに注意が必要、ステップのない立ち作業、上体をひねる座り作業、他
6 事例紹介
・タイの部品メーカーでの適用事例
【質疑応答・名刺交換】
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